【おすすめの塗り方】トレチノイン・ハイドロキノン療法|スケジュール・期間・濃度・回数・順番・塗り方・保存方法|薬剤師解説

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ふぁむ
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こんにちは!ふぁむです。

『トレチノイン・ハイドロキノン療法』を行う際のおすすめの塗り方についてご紹介したいと思います。

療法のスケジュールや期間、濃度、塗り方、薬剤の保存方法などについて解説します。

『トレチノイン・ハイドロキノン療法』が気になっている方はぜひ、ご参考にどうぞ!

トレチノイン・ハイドロキノン療法では強力な作用を持つ薬剤を使うため、

副作用や注意点なども多くあります。

しっかり確認しておきましょう(*”ω”*)

美容皮膚科などの医療機関を受診して療法を行う場合は必ず医師の指示に従って行ってください。

トレチノインには強力な作用があり、副作用や治療期間など注意点も多くあります。

薬品を個人輸入して行う場合、何かトラブルがあっても自己責任となってしまうため、専門知識がない方のセルフ療法はおすすめしません。

美容皮膚科などの医療機関を受診しての治療が安心ですよ。

スケジュール・期間

シミや黒ずみに対する療法の場合、薬剤を使用する期間は1クールあたり約3カ月程度です。

トレチノインとハイドロキノンを併用するのですが、トレチノインは約1カ月~1カ月半程度使用して、休薬します。

ハイドロキノンはトレチノイン休薬後も継続し、計3カ月程度使用します。

1クールが終了した後、効果が不十分であれば、3カ月程度間隔を空けたあと2クール目を行うことができます。

ただし、シミには療法が有効なものと有効でないものがあります。

1クール療法を行ってみて、効果が全くない場合は他の治療法を試したほうが良いでしょう。

トレチノイン、ハイドロキノンの濃度

顔のシミや黒ずみに対して療法を行う場合、使用するトレチノインの濃度は0.05~0.1%程度がおすすめです。

この療法は体のシミや黒ずみに対しても効果がありますが、体の皮膚は顔の皮膚より厚いので、より高い濃度のものが必要になる可能性が高いです。

ただ、既製品の製剤で0.1%より高い濃度のものは入手が難しいので、それ以上の濃度が必要な場合は、美容皮膚科などの医療機関を受診して治療を受けましょう。

ハイドロキノンの濃度は4%程度がおすすめです。

おすすめは『1日1回夜に塗る』

まずは、『1日1回夜に塗る』ことから始めることをおすすめします。

塗り始めて3日ほど経つと、皮膚が赤くなったり、皮が剥けたりしてきます。

それに伴い、痒みやヒリヒリとした痛みが出ることもあります。

これはトレチノインによる正常な反応で、『レチノイド皮膚炎(別名:レチノイド反応、A反応)』と言われます。

レチノイド皮膚炎(別名:レチノイド反応、A反応)が出るのは、トレチノインが効いている証拠です。

もし、塗り始めて1週間ほど経過しても反応が出ない場合は、トレチノインが効いていない可能性が高いので、塗る回数を1日2回に増やしたり、トレチノインの濃度を一段階上げます。

逆に皮膚炎が強い場合は、トレチノインが効きすぎている可能性が高いので、塗る回数を2~3日に1回に減らたり、トレチノインの濃度を一段階下げます。

「痛みが強すぎる」、「赤くなりすぎる」、「所々血や浸出液が出る」など、
皮膚炎があまりにも強すぎる場合は療法を中断し、皮膚科を受診しましょう!

補足:『レチノイド皮膚炎(別名:レチノイド反応、A反応)』について

トレチノインには表皮角化細胞の分化促進(ターンオーバー促進)作用と増殖促進作用があり、これにより表皮内のメラニンを排出するのを促し、シミや黒ずみを薄くします。

その過程で、レチノイド皮膚炎(別名:レチノイド反応、A反応)が起こります。

この皮膚炎は療法を行う上で避けることはできないので、多少の我慢が必要になります。

皮膚炎は療法を開始して約2週間くらいがピークで、だんだん耐性ができて落ち着いてきます。

耐性ができるとトレチノインの効果も減弱するので、トレチノインは1カ月~1カ月半くらい塗ったら、中止します。

1~2カ月ほど中止すると、耐性が減じて再び効果が期待できるようになります。

皮膚炎による炎症後に色素沈着を起こすことがあり、予防のためにハイドロキノンを併用します。

ハイドロキノンはトレチノイン中止後も皮膚の赤みがなくなるまでは塗り続けてください。

塗る順番、塗り方

おすすめの順番
  1. クレンジング・洗顔
  2. 化粧水・美容液・乳液・クリームなどの保湿ケア
  3. トレチノインを塗る
  4. ハイドロキノンを塗る

トレチノイン、ハイドロキノンは化粧水や乳液などの基本的なスキンケアをした後に塗ることをおすすめします。

最後に塗ることでトレチノイン、ハイドロキノンが患部以外に塗り広がるのを防ぐことができます。

① クレンジング・洗顔

できるだけ皮膚を擦らないように気を付けながら、優しくクレンジング・洗顔を行います。

クレンジング剤はオイルタイプのものより、ジェルタイプやクリームタイプのものがおすすめです。

ジェルタイプやクリームタイプのクレンジング剤はオイルタイプのものより洗浄力が弱いので、メイクはウォータープルーフのものなどは避け、できるだけ落としやすいものを使いましょう。

洗顔料はスクラブ入りのものなどは避け、できるだけ低刺激なものを使うと良いです。

トレチノインを塗っている間は肌が乾燥しやすいので、朝は洗顔料を付けずにぬるま湯だけの洗顔でも良いです。

皮剥けしてくるとどうしても気になってしまいがちですが、皮を無理に剝がすことは絶対にしないでください。

皮は自然に剝がれるのを待ちましょう(´・ω・`)

化粧水や美容液はビタミンCが配合されているものを使うと美白効果が高まるためGood!

② 化粧水・美容液・乳液・クリームなどの保湿ケア

化粧水・美容液・乳液・クリームなどで、しっかり保湿を行います。

この時もできるだけ皮膚を擦らないように、優しくケアしましょう。

化粧水や美容液はビタミンCが高濃度に配合されているものを使うと美白効果が高まるのでおすすめです。

化粧水にアルコールが入っているものは乾燥を助長したり刺激になるので、避けましょう。

③ トレチノインを塗る

トレチノインを患部に薄く塗ります。

塗る範囲が広い場合は指で塗っても良いですが、狭い範囲をピンポイントで塗る場合は綿棒を使うと塗りやすいです。

療法を始める際には、はじめは狭い範囲で様子を見ながら塗っていきましょう。

しばらく様子をみて問題なければ、ちょっとずつ範囲を広げても良いです。

目元や唇、粘膜などデリケートな部分への塗布は避けてください。

「痛みが強すぎる」、「赤くなりすぎる」、「所々血や浸出液が出る」など、レチノイド皮膚炎があまりにも強すぎる場合は療法を中断し、皮膚科を受診しましょう!

④ ハイドロキノンを塗る

トレチノインを塗って数分ほど時間を置いた後、トレチノインが乾いたら、ハイドロキノンをトレチノインを塗った範囲より広めに塗ります。

ハイドロキノンを塗る際は、トレチノインを塗っていない部分から内側に向けて塗りましょう。

外側に向けて塗るとトレチノインを患部以外に広げてしまいます(^^;)

ハイドロキノンを塗る量はあまり白くならない程度で、厚く塗る必要はありません。

補足:ハイドロキノンの副作用について

ハイドロキノンは刺激性があり、赤みや炎症などの肌荒れを起こすことがあります。

症状が軽度であれば、肌がハイドロキノンに慣れるまで塗る量や回数を減らして様子を見てみましょう。

※トレチノインを併用している場合はトレチノインによる皮膚炎の可能性もあるので、ハイドロキノンより先にトレチノインの塗る回数を減らしましょう。

もし、かぶれ(接触性皮膚炎)などのひどい症状が出た場合や療法を中断しても症状が改善しない場合は皮膚科を受診してください。

また、ハイドロキノンを長期間使用すると皮膚の一部分が白く色素が抜ける『白斑』を起こすリスクがあります。

なので、長くても3~4カ月程度で一旦休薬することをおすすめします。

日中のケアやメイクについて

療法中は乾燥するので、朝もしっかり保湿ケアをしましょう。

また、療法中は紫外線ケアが大切になります。

療法中の皮膚はとてもデリケートで、紫外線の影響を受けやすいです。

日中は必ず、日焼け止めクリームを塗って、日焼け対策をしてください。

日焼け止めはノンケミカル(紫外線吸収剤フリー)のものなど、低刺激のものを使用することをおすすめします。

飲む日焼け止めの併用もおすすめです(*´ω`*)

メイクは療法中でも可能です。

ただ、皮剥けや乾燥で化粧崩れは起きやすいです(>_<)

使用するファンデーションはできるだけ肌の負担にならないよう、パウダータイプなどできるだけ落としやすいものがおすすめです。

薬剤の保存方法

トレチノイン、ハイドロキノンは不安定で変質しやすい物質です。

開封したものは冷蔵庫(凍結は避けて)で保管し、2ヶ月程度で使い切るようにしましょう。

※薬剤の箱や容器には使用期限や保管方法などが記載されています。未開封のものはそれに従って保管して良いですが、直射日光・高温多湿は避けてください。

期限が切れる前でも、見た目などに変質が見られた場合は使用しないでください。

はじめる前にはパッチテストをしましょう!

療法をはじめる前にパッチテストをしましょう。

パッチテストは上腕の内側などに薬剤を塗布し、1~2日程度皮膚に異常がないか様子を見ます。

パッチテストで異常がなくても、初めはできるだけ狭い範囲で様子を見ながら塗りましょう。

妊娠中・授乳中も使っていいの?

トレチノイン・ハイドロキノン療法は妊娠を希望される方、妊娠中の方、授乳中の方は避けましょう。

トレチノインには催奇形性があり、大量投与により胎児に悪影響を与える可能性があります。

塗り薬の場合、皮膚から吸収される薬剤量は飲み薬と比べると非常に少なく、催奇形性のリスクも低いですが、リスクがゼロではないので避けてください。

ハイドロキノンには催奇形性はありませんが、妊娠中は肌が敏感になっているので、避けることをおすすめします。

また、授乳中の方も避けることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?

今回は『トレチノイン・ハイドロキノン療法』のスケジュールや使用方法などについてご紹介しましたた。

最後に大切なポイントをまとめると・・・

トレチノイン・ハイドロキノン療法を行う上でのポイント
  1. 薬剤を使用する期間は守る
  2. 療法をはじめる前にパッチテストをする
  3. レチノイド皮膚炎(別名:レチノイド反応、A反応)は避けることはできない
  4. 「痛みが強すぎる」、「赤くなりすぎる」、「所々血や浸出液が出る」など、レチノイド皮膚炎があまりにも強すぎる場合は療法を中断し、皮膚科を受診しましょう!
  5. 薬剤は適切に保管し、変質が見られた場合は使用しない

トレチノイン・ハイドロキノン療法を行うには、副作用や治療期間などの注意点を良く理解して行う必要があります。

薬品を個人輸入してセルフで行う場合、何かトラブルがあっても自己責任となっていまいます(>_<)

不安がある方は無理をせず、美容皮膚科などの医療機関を受診して治療を受けるほうが安心ですよ。

以上、ふぁむでした!

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